歯の移動時の生体反応|奈良の矯正歯科なら【おとなとこどもの歯並び 中山矯正歯科・小児歯科 西大寺】

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歯の移動時の生体反応|奈良の矯正歯科なら【おとなとこどもの歯並び 中山矯正歯科・小児歯科 西大寺】

歯の移動時の生体反応

今回は歯に力を作用させた時に何が起こっているかを勉強して行きましょう。力を加えたら物を手で押した時のように簡単に動いているわけではありません。力をかけた時に起こっている反応は先人の研究によって組織学的に、生物学的に解明されています。

歯の移動時に何が起こっているか

 

 

歯の移動において中心的な役割を果たしているのが歯槽骨歯根膜です。歯槽骨とは歯が埋まっている土台の骨で、歯根膜とは歯と歯槽骨の間にあるクッションの役割をする繊維性の組織です。上の図(飯田順一郎 他.『歯科矯正学 第6版』.医師薬出版株式会社.2019年,123P 図7−2改変)のように矯正治療により左から右に力をかけると土台である歯槽骨の右側の歯根膜は圧迫され(圧迫側)、左側の歯根膜は引っ張られます(牽引側)、この時両サイドでは様々な細胞が歯根膜から放出されその細胞によって、圧迫側の歯槽骨が溶け、牽引側の歯槽骨が新たに作られて行きます。このように骨が溶けること、新しく作られていくことをくりかえることによって歯は動いて行きます。

歯の移動に最適な力

強すぎる力:貧血帯

歯の移動時に最適な力はみなさんが考えているよりもかなり弱い力です。力が強ければ強いほど早くダイナミックに歯が動くわけでがありません!!力が強すぎると圧迫側の歯根膜が血行障害を起こし貧血を起こしてしまいます 😥 その結果が逆に歯の移動が遅くなったり、歯根吸収を起こしてしまったりします。

 

弱めの力(最適な力):充血帯

一方最適な力(弱めの力)を加えた場合、圧迫の側の歯根膜が少し充血し血流が亢進することによってしっかり歯が動いて行きます(骨が溶けていく)。

いかがでしたか?歯を動かす時に自分の体にどのようなことが起こっているか想像してみるのも面白いと思います。

 

監修

おとなとこどもの歯並び  
中山矯正歯科・小児歯科 西大寺 院長

中山 雄司(なかやま ゆうじ)

経歴

  • 2012年3月 
    大阪歯科大学卒業
  • 2018年3月 
    大阪歯科大学大学院歯学研究科博士課程終了
  • 2019年4月 
    大阪歯科大学 歯科矯正学講座 助教
  • 2021月4月 
    大阪歯科大学 附属病院矯正科 診療主任
  • 2021年12月 
    日本矯正歯科学会認定医取得

資格・所属学会

  • 歯学博士
  • 日本矯正歯科学会認定医
  • 日本矯正歯科学会
  • 近畿東海矯正歯科学会
  • 日本舌側矯正歯科学会
  • 日本顎変形症学会
  • 近畿矯正歯科研究会
  • 日本顎関節学会
  • 日本歯科医学教育学会
おとなとこどもの歯並び  中山矯正歯科・小児歯科 西大寺 院長 歯学博士 日本矯正歯科学会認定医 中山 雄司

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