矯正の検査 画像検査
本日は画像検査について説明していきます
①パノラマエックス線写真
パノラマエックス線写真のメリットは歯列、歯槽骨、顎骨の状態を全体的に捉えることができることです。
・歯の交換順序、萌出方向の異常
・第三大臼歯(親知らず)の有無、萌出方向
・顎関節の形態
・鼻腔、副鼻腔の異常
・永久歯の先天性欠如、過剰歯、埋伏歯の有無
・矯正治療による歯根(歯軸)方向の変化
・歯槽骨レベルの増減(骨が痩せているか)
上記の内容が確認することができます。
特に永久歯萌出途中の子供の場合、永久歯に過不足がないか、萌出方向の異常が無いかの精査のために1年に一回は必ず撮影します。
②頭部エックス線規格写真(セファログラム)
1981年Broadbent,Hofrathによって発表されたセファログラムは何が画期的かというと、撮影条件を一定(距離を一定)に保って撮影するため、定量的(数値での評価)な評価が可能であるということです。
このように、エックス線が照射されるところから被写体までの距離、被写体からフィルムまでの距離が一定なため、定量的な評価が可能になります
ほかにもイヤーロッドで頭部を固定する、目の下の点と耳の穴を結んだ直線(フランクフルト平面)と床を平行にする等の撮影の規格がある
飯田順一郎 他.『歯科矯正学 第6版』.医師薬出版株式会社.2019年,158P
規格された撮影であり定量化できるということは・・・
①標準的な値との比較によって診断、治療計画の立案に役立てることができる
②矯正治療前後の顎顔面形態の比較ができる
③成長による経時的な変化の観察ができる
上記のように、標準的な形態との比較、矯正歯科治療結果の評価、成長期の患者様の成長の評価などの目的で、矯正歯科治療の診断、治療計画の立案に欠かすことのできない検査です
セファログラムには正面セファロと側面セファロがあり、それぞれ目的があります
当院では他にも先進のCT装置を使用して、精密な診断を立てることができるように努めております。
奈良市で矯正歯科治療をご検討の方はお気軽にご相談ください。
監修
おとなとこどもの歯並び
中山矯正歯科・小児歯科 西大寺 院長
中山 雄司(なかやま ゆうじ)
経歴
- 2012年3月
大阪歯科大学卒業 - 2018年3月
大阪歯科大学大学院歯学研究科博士課程終了 - 2019年4月
大阪歯科大学 歯科矯正学講座 助教 - 2021月4月
大阪歯科大学 附属病院矯正科 診療主任 - 2021年12月
日本矯正歯科学会認定医取得
資格・所属学会
- 歯学博士
- 日本矯正歯科学会認定医
- 日本矯正歯科学会
- 近畿東海矯正歯科学会
- 日本舌側矯正歯科学会
- 日本顎変形症学会
- 近畿矯正歯科研究会
- 日本顎関節学会
- 日本歯科医学教育学会