不正咬合の予防②混合歯列期の予防|奈良の矯正歯科なら【おとなとこどもの歯並び 中山矯正歯科・小児歯科 西大寺】

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不正咬合の予防②混合歯列期の予防|奈良の矯正歯科なら【おとなとこどもの歯並び 中山矯正歯科・小児歯科 西大寺】

不正咬合の予防②混合歯列期の予防

不正咬合の予防のうち今回は混合歯列期(乳歯と永久歯が混在している時期)の予防について説明していきます。混合歯列期は顎骨の成長が旺盛な時期であり、どんどん乳歯から永久歯に生え変わる時期でもあります。混合歯列期における不正咬合の予防はとても重要で、成長発育を利用して顎骨のズレがある場合軌道修正を行うこと、永久歯の正しい萌出と咬合を誘導することが主な目的です。また口腔習癖など不正咬合の原因となっているものを除去してあげることも忘れてはいけません。

歯の大きさと顎骨の大きさの不調和への対策

歯列弓の大きさに対して歯の大きさが小さければ空隙歯列(すきっ歯)に、歯の大きさが大きければ叢生(ガタガタ)にになります。

 

 

 

 

歯の大きさが大きいことによって叢生になっている場合は永久歯列期に抜歯(小臼歯)を行なって歯の排列スペースを獲得しなければならないことが我々アジア人は多いです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

混合歯列期にできることは、小臼歯抜歯か非抜歯のボーダーラインの症例に対して、上顎の幅径が標準値より狭い場合に拡大や大臼歯の遠心移動(後方移動)を行い、側方歯が萌出するスペースを確保すること、保隙を行い、永久歯が生え替わった時にできる隙間を有効活用することです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

生え替わった直後にできるリーウェイスペース

乳歯の早期脱落への対応

虫歯などによる乳歯の早期脱落を放っておくと、乳歯列期の予防でもお話しした通り、隣り合う乳歯が倒れ込んできたりして将来はえてくる永久歯の萌出スペースを失ったり、対合する歯の過剰な萌出を招き、叢生(ガタガタ)や過蓋咬合(上の前歯が過剰に覆い被さっている噛み合わせ)の原因になってしまします。乳歯の虫歯は放っておかずに、修復すること、失ってしまった場合は保隙(隙間がつまってしまわないようにすること)が重要です。

過剰歯への対応

過剰歯で多いのが上顎の正中過剰埋伏歯です。過剰歯があると隣在歯の萌出異常の原因になるため、過剰歯を抜去し早期に不正咬合の予防が必要です。

 

 

 

 

 

 

上顎の正中過剰歯によって、上顎前歯部の不正咬合が出現している症例

先天欠如歯への対応

過剰歯と逆に永久歯が足りない先天欠如歯がある患者さんも増えてきている。先行乳歯を欠如している永久歯の代わりに並べるのか、欠如部分を歯の移動によって詰めてしまうのか、しっかりとした診断が必要です。また多数歯欠損の場合は、ブリッジなどの人工の歯を入れる必要も出てきます。

 

 

6本の永久歯先天欠如の患者さんのパノラマ

 

 

 

上下顎の前後的ズレへの対応

混合歯列期(6歳位〜12歳位)までは上下顎の成長の旺盛な時期ですので成長発育を利用して上顎前突症(出っ歯)や下顎前突症(受け口)の改善を試みることができる時期です。特に受け口の場合は発見次第、矯正治療によって、反対に噛み込んで、前方に成長したくてもできない上顎の成長を軌道に乗せてあげることが必要になります。

 

 

 

 

 

上顎前突症(出っ歯)の場合、後退している下顎の前方成長のポテンシャルがあると診断により判断した患者さんには積極的に前方誘導を図ります

 

※下顎後退の患者様がみんなこのように矯正治療によって下顎の前方成長を図れるわけではありません。下顎の前方成長のポテンシャルをお持ちの方、狭い上顎に下顎が押し込まれている方などが適応になります。

 

 

口腔習癖への対応

乳歯列期と同じく、舌癖などの口腔習癖への対応(除去)も引き続き大変重要になります。乳歯列期との違いは成長とともに患者さん本人の理解や協力も得られやすくなるため、MFT:口腔筋機能療法(舌や口周りの筋肉を正しく動かすための訓練)も口腔習癖除去装置の使用と併用して開始する時期であると思います。

このほかにも、乳歯の晩期残存や小帯への付着異常への対応など、混合歯列期の予防はたくさんあります。早期に発見すれば矯正治療の際の負担軽減になりますので、上記のことを注意深く観察してくれるクリニックへの受診をお勧めします。

 

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